シドニー郊外ハンターバレー ロバーツレストラン

シドニーから北に二時間ほど車を走らせると、素晴らしい場所に飛び込んでしまう。高速道路を北に走っていく。すると、オーストラリア国内では有名なワインの産地、ハンターバレー (Hunter Valley) がそこに広がっているのである。

今回は、日本から二人の友人がやってきたので、シドニー市内のホテルからピックアップして、車で時速110キロでひたすら走っていく。ここには毎年、一度とか二度は訪れるのだが、毎回訪れるたびにその光景が変化しているのに驚かされる。日本から飛行機でやってきて、シドニーのホテルに居住すると、豪州がこんなにも広いところだという認識をする間もなく帰日してしまう。ところが、車で走ってみると、とにかくその土地が広大なのに驚かされるのである。

これまでは、ハンターもそんなに多くの人が来る場所ではなかったのである。ところが、友人から1ヶ月前にシドニーにやってくるという連絡をもらい、すぐに素晴らしいホテルを予約しようとしたが、もう既に予約で満杯ということなのだ。

行ってみてわかるが、とにかく、前回行ったときと比較しても、ハンターそのものがどんどんと洗練され、多くの大人を楽しませるようにデザインされ続けているのだ。今回は仕方なしに、コッテージを予約してみた。ところが、万事塞翁が馬ということわざ通り、こちらの方がゆったりできてよいことがわかったのである。

とにかく、コッテージは、大地のど真ん中に建てられていて、隣のコッテージなどみえないのである。ベッドルームが2室あり、大きなリビングルーム、しっかり料理のできるキッチンが備え付けられていて自炊も可能だ。リビングから外に出ると大きなベランダになっていて、そのイスに座って、とにかく大地の大きさを満喫することができる。外にはバーベキューセットも準備されているから、オージービーフをスーパーマーケットで購入してきて、自然の中でおいしい肉を堪能することも可能なのである。

そこから、歩いてでも行ける距離にある「ロバーツレストラン (Roberts Restaurant)」に夜の予約を入れようとした。ところが、その晩はウェディングで完全貸切となっていて、普通の客は予約をとらないと言われたのである。仕方なしに、とにかくランチをそこで取ることにした。

そのすぐ横には、ペッパーズ・ワイナリーというところがあり、ランチの予約時間までに、初めてワインのテイスティングをするという友人にそのやり方を教授する。インスタント・ソムリエの出来上がりである。

二人は、順番に出されるワインを試飲してみて、ワインがこれほどおいしいものであるとは知らなかったと、吐露してくれた。実際、日本では、ワインをテイスティングするところなど、ほとんどどこにもない。だから、ワインを知ることもできないのも当たり前である。

二人は、テイスティングでほろ酔い気分になって、メインイベントであるロバーツレストランまで歩いていく。

レストランの前に到着しても、ここに来たことの無い人にとっては、この建物がレストランであることなど、知る由もないのである。ツタにからまれた建物は、より一層その存在を隠れたものにしてしまう。

ロパーツレストラン 外観

ドアの近くまで歩いていくと、やっとロバーツの店名があるので、ああここなんだ、とわかるようになっている。しかし、これまでは、この店名すらなかったので、ほんとに隠れ家的なレストランであった。

ロバーツレストラン 入口

ここは、昔、農家だったものを、そのまま残してレストランにしている。だから、ドアを入って右側の部屋に入ってみると、昔ながらのリビングルームの中に飛び込んで、まるでタイムスリップしてしまったような錯覚すら覚えるのである。150年ほど前の古きよき時代の農家がそこにある。

150年ほどタイムスリップ

150年ほどタイムスリップ

ここがレストランのダイニングルーム。ほんとの納屋であったところを、完全に総ての支柱をとりはらって、屋根だけをそのまま使って、巨大なダイニングとしている。一番奥は、昔の暖炉であったところで、そこにホンモノの馬車のわだちをディスプレーしている。また、その横には、ずっと昔、ほんとに使われていた赤ん坊のクレードル(ゆりかご)なども飾られている。

ここにはいると、何かほっとするゆとりのようなものが感じられるのだ。ロバーツレストランは、オーストラリアン・コンテンポラリー・クイジーンといわれる、豪州現代創作料理を得意としている。特に、一番新鮮な野菜をふんだんに使い、近辺から運ばれる肉や魚をそれにマッチさせて、独特な料理としているのだ。

ここは、いろいろなところから、年間優秀賞などを数多く受賞している。

レストラン 店内

ダイニングルームまで歩いていくと、最初に尋ねられるのが、「中にしますか? 外にしますか?」という言葉だ。オーストラリア人は、野外で食事を楽しむ人びとが多く、このようにブドウ畑を楽しみながら食事をすることも可能なのである。

外にはブドウ畑

木陰にテーブルが設けられているので、きつい陽射しを避けてランチを楽しむことができるようにセッティングされている。とにかく、普段の都会の喧騒を避けて、優雅な時間をここでふんだんに楽しむことが可能なのである。これこそほんとうのご馳走なのかも知れない!

木陰のテーブル

ブドウ畑のことを英語では、「ヴィンヤード (vineyard)」というのだが、そこからみたレストランの外観。どうみても、やっぱりレストランにはみえないのである。

ブドウ畑から見たレストランの外観

小さなチャペルも建造されているから、ここで結婚式を挙げることも可能な設定である。それが終了したら、このレストランで披露宴をするということになる。「ああ、そうなんだ! それで、今晩は貸切になっているんだ……」と妙に感心してしまった。

数年前、ここではなかったが、日本人の友人がハンターバレーで結婚式を挙げたので、招待されてやってきたことがあった。日本でも流行っている、レストランウェディングは、オーストラリアでは当たり前のことなのである。

レストランに併設されているチャペル

とにかく、レストランの外は広々としたスペースが、どこにでもあり、この景色の中にいると、こころが洗われるような気がするのである。

広々とした敷地

11時半頃に、入店して、3時半まで、四時間をかけたランチであった。こんな優雅な時間を楽しめることは、ほんとに素晴らしいことなんだと改めて感じてしまった。

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| 12:56 PM | comments (1) |

コメント

いい家ですねえ、ほんとうに日本の民家のような
ほのぼのとする、家ですね。
こんな生活をしてみたいなあ。
ほっとしました。

ひろせ | 2009.12.15 12:57 PM |

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