イタリア北部とトスカーナの旅 その13: イタリア料理入門

その13: イタリア料理入門

人間の生活に必須のものは、いわゆる衣食住である。
その要素を少し考えてみよう。

もし南の洋上に浮かぶ暖かい島なら年中温暖だから、「衣」なんてほとんどいらない。腰巻程度があれば、それひとつで年中事足りる。
「住」も、雨露さえしのぐことさえできれば、草とかワラの上で寝ることや、洞窟の中で睡眠を取ることも可能だ。

ところが、最後の「食」については、人間は食物を食べていかなければ、生きていくことは不可能である。自然や動植物に何らかの働きかけをして、食べ物を入手して、口に入れる。これをやらないと生存は困難であるし、何もなければ餓死してしまうしか方法がない。ということは、人間の根源にはこの「食」を抜きにしては、語れないという事実が浮かび上がってくる。

だから、この機会にイタリアの「食」について少し触れてみたい。

私は、シドニーで非常においしいあるイタリア料理レストランを知っている。これまでに数多くの日本人の友人を連れていったが、異口同音に舌鼓を鳴らしてくれる。実際、この店は、私が勤務している会社にいるイタリア人から紹介されてリストアップしたレストランだ。かといって、目が飛び出るようなバカ高い料金をとならないから地元のオーストラリア人たちにも人気も上々で、いつ行っても顧客が絶えないという大繁盛店なのである。だから、ここの料理に親しんでいるので個人的には、イタリア料理は大好きである。

今回は、なんと本場のイタリアで、本場の料理を口にすることができたので、これこそ満足の極みであった。
まず、朝食であるが、極めて質素である。コーヒーにパンというような簡単なものである。そのパンも、あまり味のあるものではなく、非常に淡白なものであった。いわゆる、コンチネンタルと一般的に言われているものである。
私が宿泊した、五つ星のヴィラ・デ・エステでは、私自身に時間がなかったので、ルームサービスで朝食を持ってきてもらったが、上記のようなもので、驚いてしまった。ほんとにパンとコーヒーなのである。

昼食は、ディナーをもっとシンプルにしたようなメニューが多かった。当然、フォッカチアのようなパンに具が入ったものとかサンドイッチ類も多々ある。しかし、食の楽しみは、やはり夜のディナーである。いわゆるフルコースがその楽しみを増大させてくれる。但し、食べられないときに無理やり注文する必要性はないようだ。だから、レストランで夕食をとるには、一応2品種をメドに注文しておいて、あとから注文を追加するという方法が無難である。懐 (ふところ) とも相談しなければならない場合もあるだろう。そんな時は、いわゆる高級レストランに行く必要性はない。だから、レストランの種類を知っておくことは重要な知識だ。ちょっと紹介してみよう。

イタリアン・レストランの種類
  1. リストランテ (RISTORANTE) 一般的には高級レストラン
  2. トラットリア (TRATTORIA) 家庭料理を中心にした大衆レストラン。時には高級レストランもある。
  3. オステリア(OSTERIA) 日本でいうところの居酒屋。基本的には上のものと同様に大衆レストラン
  4. ピッツェリア (PIZZERIA) ピザ専門店。切り売りのテークアウトとテーブル席の店がある。
  5. クッチーナ (CUCINA) キッチン・台所という意味。大衆レストラン
  6. セルフサービス (SELF SERVICE) カウンターに並び、料理を選んでト レイに乗せてレジで支払いを済ませる。駅構内などに多い。
  7. バール (BAR) エスプレッソやカプチーノなどのカフェ専門店。お菓子やパニーノ (Panino) などのサンドイッチもある。バールは駅の構内でも、市内でもよく見かけた。

では、これらの中から、高級レストランとされるリストランテに挑戦してみよう!

まず、メニューをみて、その中からコースになる料理を自分で選らばなくてはならない。私は、イタリア語にはまったく縁がなかったので、行く先々で英語のメニューをお願いして、そこから選定をしたのだ。時には、日本人が多い場所では、日本語のメニューを用意しているところにもお目にかかることがあったので、日本人の訪問者の多さを物語るところにも遭遇した。
  1. アペリティーヴォ (Aperitivo) 食前酒、食事前に飲む軽い酒類
  2. ヴィーノ (Vino) ワイン、白はビアンコ (Bianco)、赤はロッソ (Rosso)。覚えておくと便利。食前酒を飲まずに、ヴィーノに行ってもいい。
  3. アンティパスト (Antipasto) 前菜 軽い簡単な料理が出される。薄切りハムはここに出てくる。
  4. プリモ・ピアット (Primo Piatto) 最初に出てくる主菜で、プリモは第1という意味。パスタとか、リゾット、スープ類がこれに当たる。
  5. セコンド・ピアット (Secondo Piatto) 次のメインディナーで、魚料理、肉料理がこれに当たる。
  6. コントルノ (Contorno) 副菜 サラダ、野菜、付け合せなどのこと
  7. ドルチェ (Dolce) デザート いろいろなものがある
  8. フォルマッジオ (Formaggio) チーズ これにも多種多様なものがある。
  9. カッフェ (Caffe) コーヒー類 通常はエスプレッソだがいろいろ頼める
  10. ディジェスティーヴォ (Digestivo) 食後酒 リキュールなどの蒸留酒で、かなり甘味があり、アルコール度が高い酒類


ベヴァンダ (Bevanda) 飲み物全体をさす言葉、ノンアルコールの場合はここから選ぶことになる。
水は、発泡水と非発泡水の2種類があるので、はっきり言わないと自分にとってはまずい水が出されることになる。
  • アクア・ガッサータ (Acqua Gassata) ガス入りの水、炭酸水のこと
  • アクア・ナチュラーレ (Acqua Natulare) ガスなしの水、普通のミネラル水


これだけ食べると、もうおなか一杯になる。ああ、満足ということになって夜は更けていく。
最後に、支払いとなるが、そのときは、イル・コント (Il Conto) という。
(コント要る?と覚えておこう。ただし、覚えたまま「コント要る?」と尋ねても通じないから、ご留意あれ!)

さあ、次回、イタリアンレストランに行ったら、無味乾燥だったイタリア料理のメニューがこれらの知識でわかるようになり、イキイキと語りかけてくるように感じるだろう。

(つづく)

| 旅::イタリア(2009年) |
| 10:58 PM | comments (4) |

コメント

日本語では、「飯の種」という言葉があるように、ジーンさん、食事は重要ですね。 
リストランテ とは、こんなに高級なレストランの意味だったのでね。 
日本食でいうと、懐石料理のようなものでしょうか。
このような、料理、食べたことが、ほとんど無いのですが
ぜひ、一度チャレンジしてみたいなあと、思っております。

ひろせ | 2009.07.03 02:38 PM |

>> ひろせさん
一応、男性は上着とネクタイ着用、女性は男性に合わせてドレッシーな服装をしていくという、それなりの格式のあるレストランということです。

料理は、そこのシェフが創るイタリア料理で、伝統的なものもあれば、いわゆるモダンなものもあります。コースで食べるというものですから、金額が張るのは普通ですね。

日本でも、本場イタリアから上陸した有名なレストランがありますから、チャレンジできますよ。安価ではありませんが、体験としてはいいのではないでしょうか?ドキドキを楽しんでくださいね。

ジーン中園 | 2009.07.04 06:18 PM |

リストランテではセコンドのメインが終わったら、フォルマッジ(チーズ)を聞かれます。チーズはデザートの始まりに当たりますが断っても構いません。でもデザート酒と一緒に頼むとイタリア人っぽいです。そして、甘いドルチェ。これはいろいろ選べたりします。そしてその後の飲料は聞かれはしますが、カップチーノなんて頼んじゃ駄目です。食事後の消化を良くする、さっぱりさせる目的ですから、エスプレッソに限ります。カモミール(ハーブティー)も人気です。
日本のリストランテはうるさくありませんが、イタリアではちょっとお気を付けくだされ。

光 | 2009.07.05 07:22 AM |

>> 光さん
シドニーでは数えきれないほどのイタリア料理を食べてきました。
ところが、ここでは、どちらかというとトラットリアとかオステリア程度のところを利用してきましたから、本場のイタリア料理をイタリアで食べるのは、今回が2度目です。だから、コーヒーはご指摘のカプチーノでした。
次回からは、エスプレッソにして、本場に備えます。それなりの流儀があるのですね。

ジーン中園 | 2009.07.06 09:35 PM |

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